安心お得な中古マンションの築年数と、住める期間の目安

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実はマンションは100年以上の寿命があり、築年数だけでは物件の良し悪しを判断することができませんし、長寿命のマンションかどうかはそのマンションの管理状態を確認する必要があります。

また、結論から言えば、お得に購入できる物件の築年数は20年以降で、安心して暮らせる住まいかどうかの見極めは大規模修繕工事がしっかり行われているかが判断基準となります。
この記事では、中古マンションの安心性の見極め方や懸念点についてお伝えします。


【1】 築20年?30年?それよりマンションの管理状態の確認を

国税庁によって減価償却資産に対して定められた年数を見ると、RC造の建物の耐用年数は47年とされています。しかし、これはあくまで書類上の価値を表しており、実際に住めるかどうかは全く関係ありません

実は国土交通省がまとめた資料によると、鉄筋コンクリート造建物の物理的な寿命は117年とされています。適切な外装仕上げがあれば150年とも言われます。

しかしながら、すべての中古マンションにこの年数が当てはまるわけではありません。全く手を入れずに長年放置されている建物はすぐに老朽化してしまいます。

長く住めるマンションの条件は、しっかりと管理されていることです。大規模修繕工事がきちんと行われてきたか、そして今後も修繕計画があり、積立金が適切に管理されているかが残り寿命を左右します。

大規模修繕とは、マンションの建物としての資産価値を維持するために躯体や共用部分の修繕を行う工事のことです。

例えば清水寺などの古い建造物を思い浮かべてみてください。清水寺は度重なる焼失を経験してはいますが、本堂が建造されたのは遡ること1633年です。木造でありながらも400年近く現存しているのは、適切な管理が施された上で大規模な修繕を繰り返しているからです。

中古マンションも同じです。大規模修繕工事と適切なメンテナンスが行われていれば、それだけ長持ちするのは当然です。細かい築年数にこだわるのではなく、そのマンションがどのような修繕を経てきたのかを確認することが重要ということです。

大規模修繕の履歴や予定を知りたい時は、不動産業者の担当者にお願いすれば資料を入手してもらえます。


【2】 耐震基準的に中古マンションは何年を目安とするのが良いか

物件を選ぶ際の判断基準の一つとして、「耐震基準」があります。

建築基準法によって定められたこの基準は、建物が最低限の耐震能力があることを保証しています。大きな地震が起きると都度見直されてきた耐震基準ですが、大きく改正されたのが1981年です。そのため、1981年6月の改正以前の基準を「旧耐震基準」、改正後の基準を「新耐震基準」としています。

旧耐震基準は震度5程度の揺れでも倒壊しないことを基準としており、新耐震基準では震度6強~7の地震でも倒壊しないことが基準になっています。

これらを踏まえて、東京カンテイ「東日本大震災 宮城県マンション被害状況報告」で発表されたデータを見てみましょう。

東日本大震災の建物の倒壊状況グラフ

旧耐震と新耐震の建物被害を比べてみると、そこまで大きな差は見られません。特に中破・大破した割合は僅差で、資料においても新耐震・旧耐震で被災状況に大差はないとされています。

新耐震であればより安心ではあるものの、旧耐震だからといって大きな危険が伴うわけではない、というのがデータの示すところと言えるでしょう。耐震基準はあくまで目安として考えられます。

逆に、このデータからは新耐震でも大破・中破するマンションは存在するということも読み取れます。より安心な住まいをと考えるのであれば、やはり管理状況を重視するに越したことはないでしょう。


【3】 価格推移で見てもおすすめは築20年以上の中古マンション

東日本不動産流通機構が発表した以下のグラフでは、中古建住宅の価格推移を表しています。

マンションは中古になった時点から右肩下がりで価値が落ちていき、築16年~20年にかけてさらにガクンと下落します。その後は緩やかな下がり方です。

このことから、価格面で考えると築20年以上の中古マンションはお買い得と言えます。価値の下がり幅から見ても、新築や築浅に比べ、築20年以上の物件は購入時から資産価値が落ちにくいという考え方ができます。

また、大規模修繕工事も12~20年程度の間に1回は実施しているはずです。

築20年以上のマンションは、管理状況をしっかりとチェックできるという側面でもメリットがあります。新築マンションや築浅の場合は当然修繕履歴などはありませんし、今後の管理の質がどうなるかもわかりません。その点はある意味でリスクです。


【4】 築年数が古い中古マンションは建替えになるのでは?

築年数の古いマンションなら、老朽化によっていずれ建替えするのでは?という疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

結論から言えば、建替えはほとんどのマンションで起こらないのが現状です。

というのも、建替えは所有者の4/5の賛成が必要なのです。

マンションの建替え時にかかる費用負担は一戸あたり2,000万円とも言われますが、費用負担が大きければ反対する住民が多くなります。たとえ費用負担が軽かったとしても、高齢者が多く住んでいれば今の生活を積極的に変えたくないという心情も強く働きます。建替えは非常にハードルが高いのです。

そのため、やはり長寿命なマンションを探すことが重要になってきます。最近ではマンションの寿命を延ばす技術の発展が見られるため、ハードルの高い建て替えを心配するより、マンションを長寿命化させる技術が伸びるほうが現実的ではないかと考えられます。

建替え問題についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
マンションの建て替え問題!これから買う人はどう選べば安心できる?


【5】 中古マンションの共有設備・内部設備は古いのでは?

新築マンションと中古マンションで迷っている場合、中古マンションの共有設備や内部設備に不安があるという人もいるでしょう。給水設備や排水設備にももちろん寿命がありますが、それは新築でも同じことです。

中古マンションの配管寿命は?築38年の物件を買っても大丈夫?

通常は、問題が起きる前に大規模修繕工事とあわせて排水工事が行われます。このような工事は、管理組合や委託管理会社が管理しているのが一般的です。設備の問題についてもやはり大規模修繕工事の履歴から確認できるということなので、マンションの躯体と併せて細かくチェックしましょう。

専有部分については、古ければ自分でリフォーム、あるいはリノベーションすることができます。ただし、フローリングや壁紙、キッチンなどの目に見える部分の表層リフォームでは、床下の給水管や排水管が古くなっている可能性があり、漏水リスクがあります。そのため、リノベーションなどで床をはがし、全て新品にするのがおすすめです。


まとめ

中古マンションは築20年を過ぎると価格が下がるため、費用面から考えると築20年以上の物件がお得です。安心面を左右するのは、マンション管理がきちんと行われているかどうかです。大規模修繕工事の履歴や今後の修繕計画に関する資料は不動産業者を通じて入手できるので、気になる物件があれば依頼して確認しましょう。

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