【マンション購入】年収300万~1000万が買っていい本当の価格

マンション購入に必要な年収表

マンションは、どのくらいの価格のものを購入すべきなのでしょうか。住宅ローンを組んでマンション購入するときは、あなたの年収が問題になります。今回の記事では、300万円から50万円刻みで1000万円までの年収別に、対象とすべきマンションの購入価格を示していきます。

ただし、ここで紹介するのは年収別の「買える価格帯」ではなく、「本当に買っていい価格帯」です。買っていい価格とは何を基準にして算出するのか、その基本的な考え方についても解説します。

なお、夫婦の年収を合算してのマンション購入を検討している場合は、【共働き年収別】購入していいマンションの価格一覧と賢い選択方法をご確認ください。


1.年収別の購入していいマンション価格一覧表

マンションの購入価格を検討するときにまず考えるべきなのが「返済比率」「金利」です。

返済比率とは年収に対する年間返済額の割合のことです。住宅ローンを組む側からすれば無理のない返済をしていくための判断基準となる数字であり、貸す側である銀行も審査の際のチェックポイントの一つにしています。返済比率をどれくらいに抑えるべきかについては、下記で詳しく見ていきます。

一方、金利についてはここで結論を出しておきましょう。住宅ローンの金利には大きく分けて固定金利と変動金利がありますが、おすすめは全期間固定金利です。

2018年12月現在は超低金利。変動金利にすると「上がるかも」という不確定要素がつきまといますが、全期間固定を選べば金利の上下は関係なくなるので、長期間の返済計画を安心して立てられます。

>>住宅ローンの金利は今後どうなる?賢く安全な考え方とは

1-1.返済比率を20%~30%に設定した一覧表

では、返済比率について見ていきましょう。実際に返済比率によってどの程度マンション価格と月々の支払い額が変わるのかがわかると、冷静な判断ができます。

ここではひとまず住宅ローンの返済期間を35年、固定金利を1.4%とし、それぞれ返済比率を20%、25%、30%と変えた場合の、年収別のマンション価格とローンの月々支払い額を見てみます。

なお、管理費と修繕積立金の合計を3万円としているのは、2~3万円が平均的な額だからです。ただ当然、マンションのグレードなどによってはもっと必要なこともあります。また下表はあくまで目安となる数字です。

借入者のライフプランやライフスタイルによって最適なマンション価格(借入額)は変わってくること、住宅ローン審査においては借入者の職業や健康状態などの要素も関わってくるため、これらは必ず通る金額というわけではないことに注意してください。

1-1-1.返済比率20%

返済比率20%の場合の年収別マンション価格は次のとおりです。見てわかるとおり、20%に抑えておけばかなり余裕を持ってローンを返済していくことができるはずです。ご自身の年収でどれくらいのマンション価格になるのか確認してみてください。

返済比率20%の年収表

1-1-2.返済比率25%

返済比率25%ではどうでしょうか。マンション価格と月々の支払い額がどうなるのか、20%の場合と比較しながら見てみましょう。

返済比率25%の年収表

1-1-3.返済比率30%

銀行では年収が300万円以上450万円未満の場合に返済比率の上限を30%と定めていることが多いようです。フラット35の場合は年収400万円未満で30%が上限、400万円以上なら35%が上限となっています。つまり一般的にいえば、年収が300万円以上あれば返済比率30%で住宅ローンを組むことができるということです。

返済比率30%の年収表

なお、例えば金利0.7%で変動金利の場合、購入できるマンションの価格は大幅に高くできます。しかし、変動金利でしか手が出ないようなマンションは、少しでも金利が上がった時点で家計を圧迫するリスクがあると心しておきましょう。

1-2.返済比率を20%に設定し返済期間を20~30年に設定したマンション価格一覧表

次に、返済比率20%で返済期間を20年、25年、30年と変えた場合にどうなるかも見てみます。35年の場合と比較してみてください。

1-2-1.住宅ローン返済20年のマンション価格一覧

20年返済のマンション価格表

1-2-2.住宅ローン返済25年のマンション価格一覧

25年返済のマンション価格表

1-2-3.住宅ローン返済30年のマンション価格一覧

30年返済のマンション価格表

以上のように、返済期間を変えることでも適したマンション価格の数字は大きく変わります。ご自身や家族の年齢を考え、将来設計も頭に描きながら、返済比率、金利、返済期間をどう組み合わせていくか検討してください。

1-3.返済比率は20~25%に設定するのがおすすめ

ここで返済比率について、本記事での結論を述べておくと、返済に余裕を持つことができる、家計を圧迫しない返済比率の目安は、20~25%です。30%を超えると「ずっと家計を圧迫され、無理をしながら返済していくローン」になってしまうでしょう。

実際にフラット35の利用者調査を見てみても、中古戸建及び中古マンションでは、利用者の8割が返済比率(返済負担率)を25%未満に抑えています(2017年度 フラット35利用者調査)。

返済比率20~25%であれば、今後数10年に及ぶ返済の負担を常識的な範囲内に押し留めておくことができます。将来何かアクシデントが発生したときにも、手元の現金を使って対処できる確率がアップするでしょう。


2.購入価格別の都内で住めるエリア

ここまでで、ご自身が購入すべきマンション価格が少しイメージできたでしょうか?価格がわかると次に気になるのは、実際にその価格でどこにあるどんなマンションが買えるのかということです。

そこで都内とその周辺を例にとり、購入価格別の「住めるエリア」を探ってみます。なお、広さはいずれも70㎡を想定しています。

2-1.3000万円のマンションの場合

3000万円台なら、例えばJR常磐線の綾瀬駅や亀有駅周辺(葛飾区)、都営三田線の西高島平駅周辺(板橋区)などの物件が候補になります。

都内周辺も入れるなら、八王子市、小金井市、田無市などの西東京、東京に近い埼玉県、千葉県内のエリアも対象内です。

2-2.4000万円のマンションの場合

北東エリアの葛飾区、足立区、江戸川区、墨田区、北西エリアの板橋区、練馬区などの物件が候補になります。

例えばJR総武線の新小岩駅周辺(葛飾区)、京葉線の葛西臨海公園駅周辺(江戸川区)などは4000万円台の物件が購入可能です。

2-3.5000万円のマンションの場合

利便性と人気の高い世田谷区、杉並区、中野区、江東区、大田区などの物件が候補に入ってきます。

例えば小田急線の千歳船橋駅や経堂駅周辺(世田谷区)、JR京浜東北線と東急の蒲田駅周辺(大田区)などの物件から探すことができます。

2-4.6000万円のマンションの場合

6000万円クラスであれば、2-3で挙げた区に加えて、品川区、目黒区、新宿区、文京区、台東区などの人気エリアの物件、さらに湾岸エリアのタワーマンションも検討対象となります。例えば同じ世田谷区の物件でも、南向き・3LDK・角住戸など好条件のマンションを購入できるでしょう。

2-5.7000万円のマンションの場合

上記に加えて、渋谷区、中央区、港区などの物件も選択肢になるでしょう。便の良い自由が丘駅周辺(目黒区)でも、7000万円台のマンションがいくつか見つかるはずです。

2-6.中古マンションなら安くおさまる

上記は新築マンションで見た場合の傾向ですが、中古マンションも対象とすれば選択範囲はぐっと広がります。

基本的に、人気エリアであるほど新築マンションと中古マンションの価格差は小さくなります。ただ、それでも都内で数千万円の差が出ることもめずらしくありません。不動産流通推進センター及びレインズ資料をもとにしたデータでは、広さを70㎡として首都圏マンションの新築と中古(築21-25年)の平均価格を比較すると、ここ数年は3000万円程度の開きが出ています。


3.年収の10倍のマンションが買えるって本当?

マンションの購入価格を考えるとき、「年収の5倍までが目安」という話を目にしたことのある人は多いはずです。しかし、最近では9倍や10倍という話も出てくるようになっています。

実は年収の5倍という話が最初に言われ始めたのは、金利が4%や5%の1990年代のことです。現在は金利が1%を切るので、仮に3000万円を35年ローンで返済していくとするとその差は2000万円ほどになります。

そのことを考慮して逆算すると、年収の8~10倍のマンションが購入可能ということになります。実際、住宅ローンの借入額も、条件にもよるものの、おおむね年収の8~9倍は借入可能という銀行が多くなっています。これが現在の9倍、10倍説の根拠になっているようです。

しかしこの話には大きな落とし穴があります。

まず、銀行から借入が可能であることと、実際に住宅ローンを組んでマンションを購入し、何十年もローンを支払っていけるかどうかはまったく別問題です。ローンは組めても、支払いが大変で家計を圧迫し続けるのではそれは「買っていい価格」ではありません。

そもそも、1990年代は入社して年を経れば確実に給料が上がり続ける時代でした。退職金によってローンを完済していたケースも多く、給料アップや退職金に過剰な期待は望めない現在とは事情が異なります

消費税も当時は3%。現在はまもなく10%になるご時世です。国立大学の学費は16年連続で高騰し、1990年からは約6割も増えています

いろいろ述べましたが、要はマンションの購入価格を借入可能額だけで計算するのは危険ということです。

物価や税金など、自分をとりまく環境全てから結論を出す必要があるのは当然で、逆にそういった環境の変化についていくためにも、上で述べた20~25%という返済比率は守るべきです。


4.新築は資産になるからもしものときは売ればいいって本当?

新築マンションはいざというときには売却すれば現金を回収できるので中古に比べて有利、というのもよく聞く話です。

確かに、今後開発が見込まれるエリアの物件などはその可能性があります。しかし、新築当初の価格が年を経てもそのまま維持されるケースは、実はまれです。

中古マンション築年別平均価格

都市部の新築マンションの経年における価格推移を見ると、新築から20年間、価格はほぼ確実に下落し続けます。下落が緩やかになってくるのは20年以降です。つまり、もしも資産価値の観点から購入時と売却時の価格差を考えるなら、価格差が小さく安定しているのはむしろ築20年以上の中古マンションです。

このことは購入したマンションを賃貸に出す場合でも同様です。新築マンションの賃料は年数を経るごとに基本的に下落し、下落が落ち着くのは築20年前後からです。

築年別賃料

将来、売却や賃貸に出すことを視野に入れて買うとしても、狙い目は新築よりむしろ築20年以降の中古マンションといえます。


5.趣味も旅行も子供の体験教育も増やす

最後に、東京都の平均年収である600万円で返済比率が20%と30%の住宅ローンを組んだ場合、何がどう変わるのかを考えてみます。

35年ローンの場合、月々のローン支払い額は20%だと10万2,445円、30%だと15万654円、つまり毎月約5万円の差が生じます。

5万円あればハワイ、タイ、マレーシア、バリ、グアム、サイパンなどの海外旅行に行けます。

毎月の支払いの差額分だけで、です。

数ヶ月積み立てればもっと選択肢は広がります。国内旅行なら好きな場所に出かけて、美味しいものを食べ、遊んだりリフレッシュしたりできます。

キャンプ場を借りて子供と自然に親しんだり、スポーツや釣りに夢中になったり、共通の体験を思い存分楽しむことができるに違いありません。

そもそも、マンションを買うのは家族と共に幸せになる基盤を築くためであるはずです。

なのに、住宅ローンで暮らしが窮屈で大変なものになるのはまさに本末転倒です。無理のない購入価格を選択して生活にゆとりを作れば、その方が「家族と共に幸せなる」という目標により近づけるのです。大げさではなく、毎月5万円の差は意外に大きいのではないでしょうか。


まとめ

マンションの購入価格を考えるときは、住宅ローンを組んで「買える額」ではなく、余裕を持って「支払っていける額」を念頭に置くべきです。

住まいだけにお金を使い過ぎず、もっと他の自分たちのためになることにお金を使うことも考えましょう。また、ライフプランを立てる専門家であるファイナンシャルプランナーなどとも相談して、ご自身の住まいを買うためのお金をしっかりと算出してください。

中古マンション購入の全体像については【重要度順】プロがまとめた中古マンション購入の注意点5つをご確認ください。

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