【2019年版】住宅ローン金利推移35年分まとめ

住宅ローン金利推移まとめ

住宅ローンの金利は過去35年間というスパンで見たときにどのような推移をしてきたのでしょうか。それを知れば、今がどんな状況であるのかも見えてきます。今後、金利が上昇するのか、それとも急激に上がることがあるのかまではわかりませんが、各人で予測をするときの基礎知識を得ることはできるはずです。

固定金利を選ぶのが良いのか、それとも変動金利を選んだほうがお得なのかという点も含めて、住宅ローンの金利の動きについて見ていきましょう。

1.固定・変動それぞれの住宅ローン金利推移・過去35年のグラフ

下記のグラフは昭和59年(1984年)から平成31年(2019年)までの35年間の金利の推移を表したものです。

住宅ローンの金利推移表2019

出典:住宅金融支援機構「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」より転載

グラフで目立つのはまず、昭和62年(1987年)から平成3年(1991年)の間に変動金利型の基準金利が4.9%から8.5%へと急激な上昇を示していることでしょう。しかし平成3年をピークとして、その後はバブル崩壊と連動して一気に下降。平成7年(1995年)からは2%台にまで下がることになります。

以降、金利は一転して低め安定のフェーズに入ります。10年固定と3年固定の金利の動きには多少の幅がありますが、変動金利はほとんど動きがなくなっています。とくにここ約10年間の変動金利は2.475%のまままったくの横ばい状態で、現在も最低水準を保ったまま推移し続けています。

2.2018~2019年の住宅ローン金利の推移はどうか?

では、過去1年間の金利推移はどうだったのでしょうか。

グラフはみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の大手都市銀行4行が提供する変動金利および10年固定金利の平均金利と、フラット35(融資率9割以下、返済期間21年以上35年以下)の最低金利(優遇金利)の推移を表したものです。

住宅ローン金利推移2019

ここでも、3種類の金利はわずかな範囲内での上下動にとどまっていることがわかります。

最も動きが少ないのは変動金利で、2018年4月から10月までは0.561%のまま推移、11月に0.536%に下がると、2019年2月までやはり変動なしのままとなっています。35年固定金利(フラット35)と10年固定金利は2018年11月にともにやや上がっていますが、直近の前月比はともに下落しています。

なお、【1】のグラフに出てくるのは変動金利型の「基準金利」で、こちらのグラフに出てくる変動金利は「適用金利」の平均です。銀行のホームページや店頭に表示されている基準金利(「店頭金利」とも言います)は、広告に表記されていたり実際に住宅ローンを組んだりするときの適用金利とは異なるので注意してください。

住宅ローンを借りるときの適用金利は、基準金利から金利割引をしたものです。金利割引分(優遇幅)をいくらにするかは、銀行が各行の戦略や借入希望者の条件に合わせて独自に決めています。

3.予測!今後の金利推移はどうなる?上がる?

さて、気になるのは今後の動向です。

住宅ローンの金利推移のカギを握るのは短期プライムレートです。短期プライムレートとは銀行などの金融機関が優良企業に対し、1年未満の短期貸出をする際に適用する最優遇貸出金利のことです。

変動金利はこの短期プライムレートと紐付いていると考えてかまいません。

ほとんどの銀行の短期プライムレートは2009年1月9日からずっと年1.475%のままです。短期プライムレートを変動金利の指標としている銀行では、これに1.0%をプラスした利率、すなわち2.475%を変動金利の基準金利としています。つまり、変動金利の基準金利がここ10年間ずっと変わらないのは、短期プライムレートがその間、変動していないからなのです。

では短期プライムレートは何によって決まるのでしょうか。短期プライムレートは金融機関同士がお金の貸し借りをする際の市中金利と連動しており、その市中金利は日本銀行が設定する政策金利に強く影響されます。政策金利は約2か月に1度開かれる日銀の金融政策決定会合で方針が決められます。

したがって、簡単に言えば、日銀が金融緩和策を実行している間は変動金利は現状を維持する可能性が高くなります。

しかし、今後いつ日銀が金融引き締めに転換するかはわかりません。2019年10月の消費増税までは日銀が政策金利を上げるとは考えにくいというのが大方の見方ですが、その後の動きは不透明です。異次元金融緩和と呼ばれる政策がこのまま続けば中小金融機関の収益悪化が進むことになるので、数年後には大きな変化があるかもしれません。

一方、固定金利の利率を左右するのは長期金利です。長期金利は金融機関が1年以上の貸出をする際に適用する金利です。長期金利は主に長期資金の需給関係によって決まります。

中でも長期金利の一般的な指標としてよく言及されるのが「新発10年国債の利回り」です。国債の利回りが上がれば、長期金利も上がります。また基本的に、景気が良くなると投資などが活発になり、長期の資金需要が増えて長期金利が上昇します。そのため、それによって固定金利も上がるとされています。

現在は、長期金利の上昇を抑え込むため、日銀も政府が発行した国債を買い入れていますが、この状況もまた、いつまで続くかはわかりません。日銀によるコントロールがいつまでも効力を発揮し続ける保証もありません。

今のところ固定金利もほぼ横ばい続きの可能性が高いと言われていますが、住宅ローンは数十年のスパンで返していくものです。20年後、30年後も今と変わらないという考え方はあまり現実的ではないでしょう。

4.変動金利を選んでも大丈夫な人の借り方

変動金利と固定金利のどちらを選ぶかというのも大きな問題です。これから住宅ローンを組むという人にとっては最も頭を悩ませるポイントかもしれません。

結論を言うと、本記事でおすすめするのは全期間固定型です。超低金利時代の今、ここから金利が大幅に下がることはあまり考えられないからです。であれば、この低金利のタイミングで固定してしまった方が安心です。もしも大幅に金利が下がれば、そのときは借り換えをするという方法もあります。

また、返済額が一定のほうが家計管理がしやすく、計画的かつ安定的に返済できます。今後、出産や育児、親の介護や老後の生活なども含めたライフイベントに備え、数十年のスパンでライフプランを立てられるようになります。

ただ現在は、変動金利のほうが固定金利より金利が低めに設定されているのが一般的です。今後もこの低金利水準が続くなら、変動金利を選んだほうが総返済額は少なくなるでしょう。金利が低いうちに多くの元本を返すこともできます。しかしもちろん、金利が上昇に転じれば状況が逆転する可能性もあります。しかも変動金利の上昇は理論的に青天井です。

これらを考え合わせると、借りる金額が少ない、あるいは借りる期間が短いといった条件下なら変動金利も悪くない選択となると言えます。また、返済額が増えても対応できるだけの余裕があることも条件に入るでしょう。

まとめ

過去35年のスパンで見た金利の変動を見ると、昭和末期から平成7年頃までは平成3年をピークにした大きな上下動があり、その後は現在に至るまで超低金利時代が続いています。変動金利と固定金利では違いがあるものの、その動向は日銀による金融緩和策が影響を与え、日銀のコントロール下にあるとも言えます。

今後については、数年はこの状況が大きく変わる気配はありませんが、その後に大きな変動が待っているかもしれません。

そのため固定金利を選ぶか変動金利を選ぶかはとても難しい問題です。しかし、基本的には超低金利時代だからこそ今は全期間固定型を選ぶのがおすすめです。そして借りる金額が少なく期間が短い場合には、変動金利も選択肢に入れて考えてみると良いでしょう。

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