中古マンションの値引き交渉と損をしない物件の選び方

中古マンションの値引き

人生の中で一番大きな買い物とされる住宅。中古マンションを購入する場合も、少しでも安く購入したいというのは多くの人の共通した考えです。

実際、値引き交渉によって中古マンションの購入価格が下がるケースは珍しくありません。反面、値引きにこだわりすぎると意外な落とし穴にハマってしまうことも…。長期的に見て大きな損をしてしまう恐れすらあります。

この記事で、賢い値引き交渉の仕方と、損をしない物件の選び方をしっかりとチェックしてください。

1.中古マンションの値引き額は端数が基本

仮に、ある中古マンションがそのエリアの相場程度で売りに出されていたとします。その中古マンションが値引き可能だとすれば、値引き額は「端数分」が目安となります。

例えば2570万円の物件であれば70万円が端数です。一般論としてではありますが、これを値引き額の基本として意識しておきましょう。

端数以外だと、物件を見てリフォームや修理が必要な箇所があれば、その費用分を値引き対象として交渉する方法もあります。

例えば給湯器の交換が必要なら、交換費用に当たる10万円の値引きを申し出るといった具合です。こちらも覚えておくと役に立つでしょう。

ただ、実際に値引き交渉ができるかどうかはケースバイケースです。交渉する際にはまず次に挙げる条件を満たす必要があります。

1-1.交渉には住宅ローンの事前審査が必要

最も重要な条件は、住宅ローンの事前審査に通っていることです。つまり、買える状況にあることを示す必要があります。

なぜなら、値引き交渉をする際は大前提として「値引きをしてくれたら必ず買う」という状態を作っておかないと、門前払いされてしまうからです。

ちなみに、住宅ローンは年収の約5倍の範囲内で借りるのが適正と言われます。また物件購入後にローンを返済しながらゆとりある生活を続けるには、返済比率を20%以内に収めるのが目標値となります。

>おすすめ記事:【年収別】住宅ローン目安表!その予算で住めるエリアは?広さは?

1-2.値引き交渉のタイミングは?

値引き交渉は購入申込書を売主に提出したときから始まります。

購入申込書は不動産物件を購入するという明確な意思表示を売主に対して示す文書です。不動産売買では慣習的に、この購入申込書を提出した順に交渉権が発生します。

値引き交渉をする際は、理由もなく値引き額を提示しても、すんなり聞き入れてもらえるとは限りません。

購入後にリフォームする必要があるため、あるいはほんの少し予算オーバーしているためなど、納得してもらえそうな理由が必要です。値引き額は端数が基本と上述しましたが、この端数を目標額として、実際には何らかの理由を見つけて説得を試みます。

また、中古マンションを探していると、たまに売主側から値引きを提示されることもあります。今、買えばこれくらいの価格で…などと予算より安い価格を示されるとつい話に乗ってしまいがちですが、こうした物件は基本的に避けたほうが無難です。

逆に、狙い目は基本的に値引きに応じてもらえなさそうな人気物件です。その理由は後述します。

2.大幅な値引き交渉がしやすいとき、しにくいとき

値引き交渉しやすい物件と、値引き交渉しにくい物件は何が違うのでしょうか。それぞれ具体例を挙げてみてみましょう。

2-1.大幅な値引き交渉がしやすいとき

値引き交渉がしやすいのは次のようなケースです。

・売主が不動産会社の場合
売主が不動産会社で、その物件が一定期間売れていないときには、思いきった処分価格で売り切られることがあります。

会社の場合は他の売れる物件で利益を出せばいいという考えがあり、売れない物件は早めに売却する傾向が強いためです。

・売主に売却しなければならない期日があるとき
売主が個人で、すでに新居を住宅ローンで購入して住んでいるケース、または新居の入居時期が目前に迫っているケースでは、売主の住宅ローンの支払いが「売りに出しているマンション」と「新居」のダブルで発生しています。そのため一刻も早く前のマンションを売りたいと考えているはずです。

また、売主の海外転勤が決まっていて、転勤までに売却を済ませたいケース、離婚が決まっていて早急にマンションを売却したいケース、相続したマンションを早めに現金化したいと考えているケースなども似た状況にあります。ポイントは売主に早く売却したい理由や期日があることです。

・半年以上販売されている物件
中古マンションの販売期間は3~6ヶ月が最も多く、半年を過ぎるといわゆる売れ残り感が出て売却が難しくなると言われます。

そのため半年以上販売されている物件は、売主が早く売りたい気持ちが強くなっているでしょう。この場合も値引き交渉はスムーズに進むはずです。

2-2.値引き交渉がしにくいとき

逆に、値引き交渉をしても簡単には受け入れてもらえないのは次のようなケースです。

・新居の居住費がかからないとき
売主が実家など住宅ローンや家賃のかからない住居に住んでいるケース。

新居でのランニングコストがかからないので売主には金銭的余裕があり、値引き交渉にもなかなか応じてくれないかもしれません。

・賃貸募集もしているマンション
売却と平行して賃貸も募集している場合は、無理に安い価格で売却するよりは、賃貸の方が収入を見込めると判断され、値引きし辛くなることがあります。

・総戸数が多く取引事例が多いマンション
部屋数が多く、売れている事例にも事欠かないようなマンション。立地のいいタワーマンションなどが該当します。

取引事例が多いということは相場が形成されていることであり、むやみに値引き交渉に応じるようなこともありません。

・ライバル物件よりも安いマンション
競合物件が存在するにもかかわらず、すでに安い価格で売出しているマンションは、いわばセール品をさらに安く買おうとするようなもので、これも値引き交渉は難しいでしょう。

3.値引き交渉しにくい人気物件を選ぶべき理由

さて、上で述べた、狙うなら「値引きに応じてもらえなさそうな人気物件」という件について理由を説明します。

まず、中古マンションを「住まい」として購入する場合は、物件を安く買って高く売り、差額で儲けようとする不動産投資とは性格が異なります

価格に釣られて安い物件を購入しても、実際に住んだときに住み心地の悪さ、不便さなどを感じたとしたら生活の質が下がり、実質的にそのマンションは高い買い物だったということになりかねません。

住まいはあくまで予算の範囲内で、長く安心して暮らせることを最優先して購入すべきです。また、それに加えて、もしものことがあったときに売りやすい、貸しやすいという資産としての役割も果たしてくれれば理想的です。

こうした観点で見ると、大幅な値引きがされる中古マンションは、どこかに難点やリスクをかかえた物件である危険性が高いと言えます。特に売り手から値下げ交渉をしてくるような物件は要注意です。

反対に、簡単に値引きに応じてもらえない物件は他の人も住みたいと思うような人気物件が多く、快適性を備えているという期待ができます。

特にチェックしたいのは管理が行き届いているかどうかで、管理状況が良好ということは定期的に大規模修繕などもされていて、この先の寿命も長い物件であると考えられます。

標準以上の条件を持つ中古マンションは、売主も不動産会社も、少なくとも相場価格で買い手が付くと考えます。そのようなマンションを購入すれば、「住まい」としてもさほど不満は感じないはずです。

将来、自分が売ることになったときも、納得のいく価格で売却できるでしょう。

これが値引き交渉しにくい人気物件を選ぶべき理由です。

4.それでも少しは値引きしたい!交渉の下準備

では、値引き交渉は諦めた方が良いのかと言われれば、必ずしもそうではありません。最も重要なポイントは、「人気物件を安く購入すること」です。

【2】で挙げた事例で言えば、半年以上も販売されている物件は不人気物件の可能性が高いと考えられます。しかし、人気があっても売主に早く売却したい理由があるような物件は、値引き交渉が成立する可能性があります。

そのためのポイントを以下にまとめてみます。

4-1.まずは売主の状況を知る
値引き交渉を成功させる第一歩は売主の状況を把握することです。売り急いでいることがわかれば交渉を有利に進められます。売主がどんな事情で物件を手放そうとしたのか、仲介する不動産会社に聞いて確認してみましょう。

4-2.物件の現況をよく観察する
内見時には、リフォームや設備交換が必要な箇所がないかよく観察します。これは購入後の修繕等の必要性を訴えて、その分値引きできないか交渉するためです。強硬な態度で臨むのではなく、あくまで提案という形で行うのがコツです。

4-3.周辺エリアの物件相場と比較する
周辺の相場は必ずチェックし、販売価格が相場より高いか安いかを確認します。高い場合は売主が自信を持って強気に出ていると考えられ、優良な物件である確率が高まります。売主の状況次第では、少なくとも相場並みの価格に下げられる可能性があります。

4-4.住宅ローンの事前審査を済ませる
住宅ローンは上でも述べたとおりです。事前審査通過は交渉のための大前提なので必ず済ませておきましょう。

まとめ

中古マンションの値引き交渉は多くの人が行っています。しかし重要なのは、同じように安くなるとしても、住まいとして相応しい優良物件をしっかりと見つけることです。

そうでなければ、いくら安く購入しても、本当の満足は得られないでしょう。値引き交渉をするときこそ、物件を詳細かつ慎重に見きわめましょう。

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