当社では中古マンションを購入するときの注意点を内見者と一緒にチェックしています。
そのポイントをこの記事で解説していきますので、是非とも活用してください。
この記事では、プロでなくても確認できるものを多く網羅しました。
自身では入手しづらい情報でも、仲介担当者に確認すれば入手できるものをあげています。
自分ではわかってはいるつもりでも、ついつい慣れてないので見落としがちです。
よって、巻末には、内見時にスマホ片手にチェックできるリストもご用意しております。
巻末のチェックリストは常時最新にアップデートしていきますのでご活用ください。
また、中古マンションを購入する時の注意点20!「耐久・環境・管理」編も合わせてお読みください。
【1】改修性(リフォーム・リノベーション)
check-1 追い炊き可能か?
築年数が古い物件は、追い炊き機能がそもそもつけられない可能性があります。
追い炊きが必要な場合は、ポータルサイトでの物件検索時に追い炊きにチェックを入れて探しましょう。
その際に、物件数が少ない時はそもそも、追い炊きが必要であるのかも、再検討しましょう。
物件の探し方は、「中古マンションの選び方、この7ポイントだけ守れば絶対に大丈夫!」をご参考にしてください。
check-2 ラーメン構造か壁式構造か?
ラーメン構造は柱で建物を支えていますので、柱以外の壁はほぼ取る事ができます。
よって、リノベーションの自由度は高くなります。
壁式構造は壁で建物を支えていますので、壊せない壁が多く配置されております。
ラーメン構造なのか壁式構造なのかは、間取り図を見るとわかります。
中には間取り図では分からないものあります。
古い建物で5階以下のマンションは壁式構造が多いと念頭に置いておきましょう。
また、内見時に壁をたたいてみる事が確実な方法です。
たたいて、硬い感覚があるものはコンクリート壁ですので取り壊す事ができません。
check-3 フローリングは可能か?
マンションによっては、フローリングに変更できない物件もあります。
マンションの規約にリフォーム・リノベーションの注意点が記載されていますので確認しましょう。
check-4 アスベストはないか?
健康被害に恐れがあるアスベスト。築古のマンションには稀に使われている事があります。
アスベストを除去するには、数百万円のコストがかかってきてしまいます。
自身で調査はなかなか困難ですので、必ず仲介担当か専門家に確認しましょう。
アスベストについても、こちらの「中古マンションの選び方この7ポイントだけ守れば絶対に大丈夫!」に記載しております。
check-5 そもそも大規模リフォーム(スケルトンリノベーション、間取り変更)は可能か?
間取りを変更する際は、管理組合の承認が必要というマンションがあります。
もし、組合の理事長の建築知識が乏しく、間取り変更を反対してきたら困ります。
このような場合は、自身で理事長を説得するか、設計会社(リノベーション会社)から説得してもらう必要があります。
しかし、設計会社が紹介したマンションではない場合、基本的には「顧客が自分で理事長を説得してほしい。」とうのが心情です。
仲介会社とリノベーション会社が別々ですと、責任の所在がわからないため、このような事態をフォローしてくれるのか不安です。
不動産仲介と設計が同じ会社内にある方が安心です。
このような不安を避けたい場合は「自分にピッタリのリノベーション会社の選び方がわかる6つの手順」もご参考にしてください。
【2】居住性
check-6 電気容量は十分か?(40A以上か、オール電化の場合60A以上)
60Aに満たない場合、契約アンペアは変更できるか?確認しましょう。
check-7 防音の具合は確認したか?
窓の開閉をし、外からの音の違いを確認しましょう。
売主さんが居住中の場合は、上下左右の住人が音による問題がないか確認しましょう。
check-8 天井の高さは確認したか?
住宅金融支援機構の融資基準は、2.3m以上です。
巻尺(コンベックス)を持っていれば、メジャーの先で天井を叩いてみましょう。
軽い音がするばあいは、直にコンクリートではなく天井板になっています。
リノベーションする場合は、天井板もとってさらに天井を高くすることができます。
check-9採光(窓の数と位置)は確認したか?
室内の明るさは方角よりも窓の数と位置が大きく影響します。
check-10 眺望側にまとまった空き地や駐車場はないか?
工場跡や駐車場、空き地スペースには、新たなマンションなどが建設される場合があります。
その場合は、仲介担当にもしマンション等が建つ場合、何階建の建物が建ちそうか聞きましょう。
建蔽率と容積率から凡その目星をつけることができます。
check-11 窓を開けて異臭はないか?または近くにその原因となる施設はないか?
目の前に工場等がなくても、異臭が風に漂って流れてくる可能性があります。
しばらく窓を開放しておきましょう。
check-12 バルコニーに物干しや室外機を置くことは可能か?
外観が綺麗に保たれているマンションは、洗濯物をベランダに干せない可能性があります。
check-13 ペットを飼うことはできるか?
管理規約状の建前では、ペット飼育が不可となっていても、住人たちの暗黙の了解で、実際はペットを飼うことができるマンションはあります。
そのようなマンションは築古の物件に多いです。
【3】重要なヒントが隠されている「売却理由」
中古マンションが売りに出される理由の多くは、子供が成長して手狭になった・転勤することになった・介護のため帰郷して実家で暮らすことになった・相続による財産整理といった、ライフスタイルの変化に関するものです。
こうした理由で売られるマンションなら特に問題視する必要はありません。
気をつけなくてはならないのは隠された本当の理由がある場合です。
マンション内トラブルや欠陥建築など…こうした問題点を抱えている物件を買ってしまうと、後々、自分にもトラブルが降りかかってくる可能性が高まります。
check-14 権利や金銭面のトラブル?
売主さんの金銭の問題でマンションを手放さなくては行けない事情であれば、特に買主が購入して住むことに問題はありません。
check-15 マンション内のトラブル?
近隣住人におかしな人がいる。
上下左右の住人の音がうるさい等々がある場合は、せっかく購入しても幸せに暮らせません。
重要なポイントなので必ず確認しましょう。
check-16 マンション構造に大きな欠陥?
大きな欠陥を修繕するために、住人から修繕費の一時徴収があるかもしれません。
check-17 目の前に建物が立つ予定?
先に出てきましたcheck-10のベランダの前が空き地になっている場合は要注意です。
check-18 自殺等の事故があった?
自殺の場合は告知事項です。
所有者が一人暮らしで孤独死していることもしばしばあります。
【4】その他
check-19 住宅ローン減税が使える物件か?
築25年以内、登記簿上の面積が50㎡以上を満たしていれば住宅ローン減税を使うことができます。
check-20 耐震適合証明が発行可能な物件か?
築25年を超えていても、耐震適合証明が発行できるマンションであれば住宅ローン減税を使用することが可能です。
まとめ
中古マンションを購入する時のチェックポイントは多岐にわたりますので、このチェックリストを手元に置いて確認してください。
仲介会社の担当にも、必ずこのチェックポイントを聞くようにしてください。
特に、管理会社や管理組合に依頼して取得するような書類は、自分ではなかなか聞けないものです。
これらの書類も忘れずに仲介担当に確認しましょう。
全てのチェックにOKが出る完全なマンションがありませんが、できるだけ多くのポイントが良好であるものを選んでください。
これらのチェックリストはIeROHAメンバーズ会員登録で最新バージョンが確認できます。 是非活用してください。
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