【固定・変動】住宅ローンの金利の種類と賢い選び方

住宅ローンの金利

住宅ローンには固定型と変動型をはじめとする異なる金利タイプがあります。この住宅ローンの金利は何を基準にして選ぶべきなのか、どうすれば後悔のない選択ができるのか。

本記事では、住宅ローンの金利の種類とそれぞれの特徴、また、どの金利タイプを選べばいいのかについて解説していきます。

1.住宅ローン金利の種類

住宅ローンの金利には、大きく分けて全期間固定型、変動型、固定期間選択型の3タイプがあります。この中で最も金利が高いのは全期間固定型です。

金利が最も低いのは変動型で、固定期間選択型がそれに続きます。以下、それぞれの特徴を説明します。

1-1.全期間固定型

完済までの返済期間中、金利が一定で変わりません。低金利時に借りれば将来の金利上昇リスクを避けられます。フラット35は全期間固定型の代表的な商品です。

1-2.変動型

基本的に年2回、半年ごとに適用金利が見直されます。ただし、適用金利が変わっても返済額が急に増えないよう、元利均等返済方式では返済額の見直しは5年に一度とされています。また、返済額が見直されたとしても、返済額の上限は見直し前の125%までを上限とする「125%ルール」が設けられています。

1-3.固定期間選択型

2年、3年、5年、10年など、一定期間だけ金利が一定で変わりません。固定期間が修了すると変動型に移行しますが、その時点の金利を見て固定期間を再設定することも可能です。固定期間選択型には、さらに以下の2タイプがあります。

1-3-1.当初優遇

当初の数年間は基準金利(店頭金利)に対して金利を優遇し、その期間を終えると基準金利に対して小さい引き下げ幅に変更されます。当初期間中は支払い額を抑えることができますが、期間終了後は、次に説明する通期優遇に比べて金利が高くなる場合があります。

1-3-2.通期優遇

返済期間中、一貫して一律の優遇を受けられます。引き下げ幅は例えば基準金利の-1.5%など、比較的小さく設定されるのが一般的です。

2.住宅ローンの金利から返済額をシミュレーション

住宅ローンを利用する際は、確実に返済していけるかどうか、金利によって返済額はどう変わるのかを把握する必要があります。

こうした計算は電卓を使って行うこともできますが、非常に複雑になるため、銀行など金融機関が用意しているシミュレーターを利用するのが便利です。よく知られているのはフラット35のシミュレーターです。

フラット35住宅ローンシミュレーション

フラット35のローンシミュレーションは、借入希望金額から返済額を計算することも、毎月の返済額から借入可能金額を計算することもできます。まずは参考のためにシミュレーションを試してみましょう。

【フラット35】借入希望金額から返済額を計算

【フラット35】毎月の返済額から借入可能金額を計算

3.住宅ローンの金利は固定と変動どちらがいい?

さて、ここからは住宅ローンの金利タイプはどれを選ぶべきかというお話に移ります。金利は固定型と変動型のどちらがいいのでしょうか。

2018年7月現在の本記事でおすすめしたいのは全期間固定型です。

理由は、返済額が一定なので家計管理がしやすく、計画的かつ安定的に返済しやすいためです。これから起こる出産や育児、親の介護や老後の生活なども含めたライフイベントに備え、数十年のスパンでライフプランを立てられるようになります。

それらに加え、現在は超低金利であり、ここから金利が大幅に下がるという可能性はあまり考えられません。であれば、この低金利のタイミングで固定してしまった方が安心です。また、もし大幅に金利が下がったのであれば、借り換えを行うという方法もあります。

借り換えをしてお得になる条件などについては、住宅ローンの借り換えを解説!目安の金利や条件も紹介をご確認ください。

また、忘れてはならないのは、人生では想定外の事態が起こり得るということです。病気や事故はもちろん、思ってもみなかったアクシデントに遭遇して収入が減ったり、あるいは途絶えることもないとは言えません。

何かしらの不測の事態が起きたとき、「住宅ローンの返済額が増えない」というのは大きな安心材料になります。

逆に、返済中にもしも自己資金に余裕が生まれれば、そのときには期間短縮型の繰り上げ返済を利用するのもいいでしょう。

期間短縮型で繰上げ返済をすると、毎月の返済額はそのままで返済期間が短くなり、さらに短縮された期間に支払う予定だった利息は軽減されます。このような方法もあることを頭に入れておきましょう。

4.なぜ変動金利はおすすめできないのか?

では、金利が最も安いはずの変動型はなぜおすすめできないのでしょうか。理由は複数挙げられます。

4-1.今は超低金利で、今後はほぼ上がっていく

先ほどもお伝えしましたが、そもそも2018年現在は超低金利で、「史上最低金利」と言われる時代です。10年程度のスパンで考えたとしても、この先、住宅ローン金利が上がることはほぼ確実という見方が大勢を占めています。

収益物件に投資する場合であればまた別ですが、このタイミングでマイホームの住宅ローンに変動型を選ぶのは将来に不安を残すことになってしまいます。

一方、固定型は金利が高めというデメリットがありますが、それも今ならかなり低い水準に設定されています。

4-2.返済額が増えるリスクがある

変動型のデメリットは、将来、金利上昇があると返済額が増えてしまうことにあります。金利が上がっても5年間は返済額が上がらず、さらに125%ルールという安全装置も設けられていますが、これは返済が先送りされるということでもあります。そのことによって別のリスクが生まれてしまいます。

4-3.「未払利息」というリスクはより深刻

仮に5年間に急激に金利が上がると、利息分だけで毎月の返済額を上回ってしまうことも考えられます。

どういうことかというと、規定どおりの額を月々返済していても、返済額から元金に充当される金額はゼロになります。つまり、ローン残高は減らないのに、利息分だけを支払っている状態になるわけです。

さらに未払利息が解消されないまま継続されると、6年目以降、未払利息が増え続けるという事態に陥ります。その場合の精算方法は銀行ごとに決められていますが、借入期間内に未払利息が完済できないとなれば最終返済時に一括払いすることになるのが一般的です。

未払利息は金利の急上昇がないと発生することはありませんが、変動型に潜む大きなリスクであることは間違いありません。

4-4.固定型の金利上昇は変動より早い

もしも未払利息が発生するなどやっかいな事態に陥ったら、そのときは変動型から固定型に切り替えればいいのではないかと考える人もいるでしょう。

しかしここにも落とし穴があります。

実は固定型の金利上昇は、変動型より早いのです。未払利息が発生しているような状況で固定型に切り替えると、変動型の金利よりもさらに高い金利を負担することになり、月々の返済額も上がることになります。

それでも返済総額がマシになる可能性はありますが、現実問題として、切り替えができるのは返済額が増えても耐えられるだけの経済的余裕がある人のみということになります。

4-5.銀行側のリスク、借りる側のリスク

このように借りる側にとってさまざまなリスクがある変動型ですが、裏を返せば銀行にとってはリスクの低い仕組みであると言えます。

銀行側から見れば、固定型は長期間、一定の金利でしか利子が得られないため、金利が上昇した場合のリスクは銀行が負うことになります。

しかし、変動型であれば銀行は金利の上下動に連動した利子が得られます。これは、変動型の場合は利用者がリスクを負う仕組みになっている分、銀行が安くお金を貸しているということでもあります。

4-6.人生で一番大きい買い物にギャンブルの要素は必要?

変動型は、もしも将来、金利が上昇しなければ最終的に利用者が得をする方式です。そして、その逆のことが起こる可能性もあります。

しかし、これはいわば人生で一番大きな買い物にギャンブルの要素を組み込むようなものです。

また、長ければ35年間も金利の上下動に一喜一憂し続けることになります。安定した生活の基盤となるはずのマイホームを手に入れるのに、そうした方法をとるのははたして正しいことなのか。そうした観点で検討することも必要ではないでしょうか。

5.銀行によって得意な住宅ローンは異なるので、銀行で決めない

どの金利タイプを選ぶにしろ、住宅ローンを組むときに「どこの銀行の住宅ローンがいいのだろうか?」という考え方をするのは得策ではありません。

というのも、銀行によって得意なタイプの住宅ローンがあるからです。例えば変動型では金利が低くサービス内容も充実した住宅ローン商品を提供している銀行が、全期間固定型では他行より高い金利の住宅ローン商品を扱っている…というのは珍しいことではありません。

肝心なのは、どこの銀行の住宅ローンがいいかを検討するのではなく、あくまで住宅ローンという商品単体で比較検討することです。この銀行の住宅ローンなら大丈夫だろうといった思い込みは失敗の原因になりかねません。

まとめ

いかがだったでしょうか。ここまで住宅ローンには全期間固定型、変動型、固定期間選択型の3タイプがあり、本記事では固定型をおすすめすること、その理由についても述べてきました。

ただもちろん、人によってライフプランは異なります。どんな金利タイプを選び、何年で返していくかという返済プランの選び方もまた人によりさまざまです。

迷ったときは専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するなどして、自身に最適な住宅ローンを見つけてください。

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