【保存版】住宅ローン審査に落ちないための基準まとめ

住宅ローンの審査

多くの方が組むであろう住宅ローン。本審査の前に事前審査がありますが、中には審査に通らない人もいます。ですが、銀行は明確には落ちた理由を教えてくれません。

ただし住宅ローンに通るかどうかの基準があるため、そこから推測することはできるでしょう。そこで、住宅ローンの審査基準で重要視されているものをまとめました。1つずつチェックして、安心して住宅ローン審査に臨んでください。


1.住宅ローンの審査に必ず落ちる、通らないケース

あまり知られていませんが、実は、住宅ローンの審査に絶対に通らないケースというものが存在します。それをこの章で解説していきます。

1-1.日本にある3つの信用情報機関を知ろう

住宅ローンは年収だけでなく、申し込んだ人が返済をきちんとできるかどうかという信頼度も重視されます。審査をするために当人の情報を管理しているのが「信用情報機関」です。

信用情報機関は、申込者の他のローンやカードの利用履歴、過去に返済が滞ったことはないか、キャッシングなどの利用状況などの情報を収集・管理しています。

日本には主に以下の3つの信用情報機関があります。

JICC(日本信用情報機構)
CIC(割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関)
KSC(全国銀行個人信用情報センター)

消費者金融や信販会社、カードの所持や利用状況など役割はそれぞれ異なりながらも、滞納や問題のある取引情報は共有されマークされるようになっています。

1-2.多いケースは?

とりわけ、即座に審査に落ちるケースの代表は、クレジットカードの滞納があること。クレジットカードや信販会社系の情報を扱う「CIC」では、過去61日以上の返済滞納があると「返済状況」の項目に「異動」という文字が記録されます。

この「異動」とは、業界的にブラックリストに載っている状況を表します。この文字があるだけで、住宅ローンはまず通りません。

ブラックリストに載ったら今後も住宅ローンの申し込みが絶望的かというとそうではなく、5年経つと記録は消えるので、それまで待つしかありません。自己破産の場合は10年間記録が残ります。


2.審査でマイナス評価になるものの種類

住宅ローンの事前審査には申し込み用紙がありますが、過去に返済の滞納があった場合や、消費者金融の利用履歴がある場合も、上記の信用期間にはその情報が全て記録されています。

思い当たる点がある場合は、隠さずに初めから申告をし、返済が滞った場合では理由をレターにして一緒に提出しましょう。銀行側が後から知るよりは断然印象が違います。

もちろん滞納をしないのが一番ですが、「うっかり」は誰にでもあります。滞納が起こりやすい項目をここでおさらいしておきましょう。

2-1.クレジットカードの滞納

返済日までに引き落としができなかった場合、たまたま口座への用意がなくうっかり、という場合もあるかと思います。

すぐに返済をした場合は悪意があるとは見なされませんが、何度も履歴がある場合は常習と見なされる場合もあるので要注意です。

2-2.携帯料金の滞納

えっこんな項目も?と思われるかもしれませんが、一人一台の時代にとっては携帯料金の支払いも立派な信用情報に当てはまります。料金の中に端末の分割払いが含まれる場合は借金を背負っているのと同じですから、未納や滞納は信用情報に記録されます。

なお、端末を一括払いで済ませ、月々のお支払いが利用料金のみである場合はこの限りではありません。

2-3.奨学金の滞納遅延

近年急増しているケースが、奨学金の返済の滞納による影響です。社会人になり、思うような収入が見込めず滞納をしてしまう方も少なくありませんが、奨学金といえど借金に変わりはありません。

滞納が信用情報に影響するのは、「日本学生支援機構(JASSO)」からの支援を受けた場合のもの。信用機関の1つである「KSC」に加盟しているので、3ヶ月以上の滞納がある場合は事故情報として登録されてしまいます。

2-4.税金

借り入れや借金ではないものの、税金を滞納した場合はどうでしょうか。答えは「絶対にだめ」です。住宅ローンの審査においては、納税証明書が必須書類となっています。

国民の義務である納税はもちろん信用に関わりますので、未納は記録に残り、まず間違いなく審査に落ちます。

2-5.消費者金融の借入れ

審査に通らない致命的な理由の代表例が「現在消費者金融に借り入れがある」ケースです。消費者金融の利用は「貯金が全く無い」、「本人に金銭の管理能力が無い」と見なされてしまい、たとえ少額であっても借りている事実だけで審査に影響します。

とはいえ、過去に借入があっても、現在完済をしているならばローンの審査には影響しません。しかし、滞納した経験がある場合は非常に厳しく審査されます。借りないことが一番ですが、借り入れがある場合はローン審査の前に、真っ先に返済を心がけてください。


3.審査基準への影響力が強い5つの要素

住宅ローンでは、申し込み時に「仮審査」と「本審査」があります。まずは借り入れをしたい場合に、希望額で仮審査に出し、それから本審査への申し込みへと進みます。

先述の、信用度へと関わる項目はもちろん仮審査の段階でチェックされますが、それ以外に審査基準に関わる要素があるのをご存知でしょうか。過去に滞納がない場合で、審査に通るかどうか不安な方は、ぜひこちらの項目をチェックしてみてください。

3-1.年収とローン金額のバランス(返済負担率)は適正かどうか

ローンの申し込みにおいて、収入は一番に注目されるポイントです。

金融機関は、この収入を元に申込者が最大いくらまで返済ができるかというラインから借入額を決定します。もちろん収入が多い方が借り入れできる額が多くなります。

しかし、よく混同されるのが「借りられる額」と「返せる額」は違うという点。返済負担率からみる「いくら借り入れができるか」は、多くの場合「ゆとりを持って返済ができるか」とは違います。

目一杯の返済額を設定するよりも、自分がどのくらいなら無理なく支払いを続けていけるかという視点からの借入額を決定するのが賢明です。

【年収別】住宅ローン目安表!その予算で住めるエリアは?広さは?で、自分たちにぴったりな借入額を確認しておきましょう。

3-2.年齢とローンの年数

住宅ローンは最大35年で組むことができますが、完済年齢は80歳で設定している金融機関がほとんどです。

そのため、80歳からの逆算で最長年数が決まり、申込者の年齢+35年で80歳を超えてしまう場合はその分最大返済期間の設定が短くなります。年齢は早い方が、返済も働き盛りの若いうちにできるので有利になる場合が多いです。

住宅の購入タイミングについては、中古マンションの買い時がわかる「たった1つの真実」とは?をご確認ください。

3-3.雇用形態や勤続年数

勤続が3年未満、そして正規社員ではない場合は、安定していると見なされず審査に影響する場合があります。ただし、例えば、フラット35などは勤続年数1年から申し込みができるので、どの商品に申し込むかでも通りやすさが違ってきます。

3-4.建物や土地の担保評価

住宅ローンは、建物や土地の価値と引き換えにお金を借りるという仕組みです。そのため金融機関は担保価値が低すぎる物件に対しては満額の希望額を通さない場合もあります。

3-5.健康状態

住宅ローンには、「団体信用生命保険」の加入が必須条件であることがほとんどです。この保険は、申込者にもしものことがあった場合に保険で残りの残債を補うというもの。死亡保険と同等の働きをするものなので、もちろん健康でないと加入ができません。


4.住宅ローンの事前審査と本審査の流れや期間

住宅ローンの申し込みの流れを確認していきます。

まず物件を探す前に、資金計画を組みましょう。こちらはファイナンシャルプランナーや住宅会社など、専門のカウンセリングがあると、物件以外にどんな費用が考えられるか、将来的な必要費用なども含めた計画を立ててもらえるので安心です。

希望借入額が決まり、めぼしい物件が見つかったら、仮審査へと進みます。多くは2~3日、最大でも大体1週間あれば審査結果がもらえるでしょう。仮審査では、合否だけでなく減額や連帯保証人の必要性などの条件が加えられることもあります。

その後、晴れて審査が通ったら物件の契約を結び、本審査へと進みます。本審査では、申込者の健康状態、物件の担保価値などがチェックされます。こちらは2週間~1ヶ月で結果が出ます。

無事審査が通れば、その後金融機関との契約、決済の流れとなります。


5.もし住宅ローンの審査に通らなかったとしても落ち着いて

住宅ローンの申し込みが否決されてしまった場合、ショックを受ける方がほとんどかと思います。自分を責めてしまったり、社会から突き放されたように感じてしまうかもしれません。

でも、まずは落ち着いて捉え方を改めるのが大切です。この機会に生活基盤を見直し、堅実な計画を立ててみましょう。

※本審査に進んでいる場合ならば、条件を精査した後、別の銀行で審査をしてもらうという方法もあります。

返済が滞った経験から、無理なく返済ができるのはどのくらいか、将来的にも安心を保てる支払い計画がどのくらいかをしっかり見つめることができるはずです。

過去の信用情報を回復させるのに期間が必要な場合は、月の出費や貯金を調整するチャンスにもなります。頭金を増やす期間として、結果を前向きに捉えましょう。


まとめ

もし住宅ローンの審査に落ちてしまったら、住宅を持つのを諦めないといけないか?というと、必ずしもそうではありません。

住宅を持つきっかけは、人生をより豊かにするきっかけでもあります。月々の返済計画や、家を持つことで将来的にどのような暮らしを歩みたいかを同時に考えるいい機会です。

過去に返済が滞ってしまったり、うっかりミスをした経験は、今後の資金計画に活かせるチャンスと捉え、この機会に見直しをしましょう。一生に何度とない大きな買い物となる住宅ですから、将来を考えた時に最適な購入時期を見逃さないようにしてくださいね。

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