なぜ、中古マンションを購入してリノベーションが流行しているのか?

高橋邸のキッチン

中古マンションを購入して、リノベーションをすることが時代の流れになってきています。
流行っている理由は、なんとなく「リーズナブルだから」「オシャレなイメージだから」というのがあります。
こちらの記事では、なんとなくではなく、はっきりとその背景を解説していきます。
中古マンションxリノベーションが良いかなと、ちょっと迷っている方にも多くのデータで、その良さをお伝えいたします。

1なぜ、中古マンションを買う人が増えてきたのか?

夢のマイホームというCMのうたい文句をよく聞きます。
このCMでは、新築マンションか新築戸建を見に行く、幸せそうな家族の風景が頭に浮かびますね。
そう、私たちは家を購入すると考えたときにはほとんどの方が新築を想定するのではないでしょうか?

しかし、近年ではそのような「マイホーム=新築」という風潮はなくなりつつあります。

下記表は、首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)における、新築マンションと中古マンションの成約件数の推移を表しています。
この10年で新築マンションの販売件数は約半分になり、中古マンションの成約件数は堅調に増加しています。
平成28年においては、中古マンション成約件数が新築マンションを抜きました

首都圏マンション新築と中古の成約件数推移

なぜこのような状況になったのか、要因ごとに見ていきます。

「要因1 資産価値の推移と新築と中古の価格差」

下記グラフのように、資産価値は新築時から約20年かけて下落していきます。
よって、築20年を超えた中古マンションは、それ以降価値の下落が緩やか、もしくは下げ止まりになりお買い得感があります。

中古マンション築年別平均価格

下記グラフは首都圏における新築マンションと築21-25年の中古マンション(70㎡換算)の価格推移です。
年々、新築と中古の価格差が拡大していき、2016年時点では約2.5倍の開きがあります。

「要因2 中古住宅のストック増加」 

下記表は昭和62年から平成28年までのマンション戸数推移を表しています。

この30年間でマンション戸数は約3倍超に膨らんでいます。
マンションは耐用年数が長いため、取り壊して新築を建てるというものではなく、どんどんストックが増えていく状況です。

にもかかわらず、人口は減少しています。
すでにある中古マンションの有効活用をしなければいけないという風潮になっているのが実情です。

また、首都圏における新築マンションの価格高騰に比較して、中古マンションの価格高騰が緩やかな理由としては、ストックの増加が要因としてあげられます。

マンションストック推移

 

「要因3 首都圏(特に東京)の人口は安定している」

下記表は日本全国と東京の人口における、過去実績と将来予想です。

少し見づらいですが、日本全体としえは2010年ごろから人口が減少が始まっていますが、東京では2020年ごろまで逆に増えています。

東京もその後も人口が減少していく予想ですが、全国に比べてその減少速度は緩やかな状況です。

人口推移(全国と東京

これらの様々なデータから、中古マンションを購入することがスマートな考えであるようです。

家を買うなら新築という新築神話が崩壊し始めたのです。

ちなみに、「家を買うなら新築」となぜ人々は思ってしまったのか?
これは、CMによる潜在意識の刷り込みではないかと思っています。
「家を買うなら中古」というCMは見たことがありません。

また、戦後の住宅戸数が少なく、人口がどんどん増加する状況では、当然新築を購入する事になります。
親の世代は新築が大多数ですので、親からも「家を買うなら新築」と感化されているのかと思います。
 
下記データは先進国(日本、アメリカ、イギリス、フランス)での、中古住宅流通の比較表です。
2008年~2009年の少し古いデータですが、日本だけ新築の割合が非常に多いという事がわかります。
「中古は古くて、なんか嫌だな。」というのは先進国の中では逆に古い感覚なのです。

中古流通シェア国際比較

2中古マンションの不安なこと

中古マンションを購入することがスマートであると理屈ではわかっても、新築より古いから不安だ。
という事に対して、耐用年数、耐震、建替の問題についての考え方をお伝えします。

2-1耐用年数は117年以上?

マンションの耐用年数は47年です。
なんて話を聞くことがありますが、それはあくまでも経済的な減価償却上の話であり、物理的な耐用年数の話ではありません。
耐用年数についての考え方はこちらの記事「築35年のマンションって買っても大丈夫?」に詳しく書いております。
この記事では物理的な耐用年数は117年と記載しております。

しかし、私たちが国の第3セクターであるUR賃貸の技術開発研究所と耐用年数の問題について話をすると「管理さえしっかりしていれば、何年が寿命なんてはっきり言えないくらいもってしまうと思う。」という結論になります。

西野邸のボルダリング

2-2耐震

1981年に新耐震基準という建築基準法が施行されました。
1981年6月1日以降に建築確認申請をされているものは新耐震基準になり、それ以前は旧耐震基準の建物になります。
※不動産のポータルサイトで物件を探す際には、建築申請の時期はわからなく、築何年で検索する事になります。マンションなら1984年以降、戸建なら1982年以降に完成した物件を新耐震基準という目安にすると良いでしょう

旧耐震の建物はダメなのか?
結論からすると、そんなことはありません。
詳しくは、こちらの「新耐震基準と旧耐震基準ってどれくらい違うの?」の記事にデータで記載しております。

もちろん、新耐震のほうが技術レベルとしては向上はしておりますが、このデータからすると目立った違いはなと思われます。
要は、自身が許容できる予算に照らし合わせて、経済的なリスク対策をとるのか?地震のリスク対策をとるのか?を判断するということです。

例えば、どうしても都内のオフィスから近い場所が良いが、予算は厳しいということであれば、旧耐震を選ぶ。
都内のオフィスから離れることは許容できるということであれば、郊外の新耐震のマンションを選ぶ。

というどちらかの選択をすることが良いと思います。
どちらも大事で両方譲る事ができないという理由で、無理な予算を組んでしまうことが一番危険です。
地震は来ないかもしれませんが、無理な予算は収入が上がらない限り確実に家族の生活を困窮させます。

高橋邸の寝室

2-3建替

建替は現実的には行うことが困難です。
今までの建替事例からわかることは、建替を行った方が、すでに住んでいるマンションの住人に対して経済的なメリットがある場合に建替があるようです。

建替に関して、こちらの記事中古マンションは何年住める?「寿命と建て替え」3つのポイント」をご参考にしてください。

また、マンションの最後がどうなっていくか、これからマンションを探す方は、マンションの建替え問題、これから買う人はどう選べば安心できる?をご覧ください。

3リノベーションは新築マンション以上の機能を持たせ、ワクワクしたインテリアにできる

浦和のリビング
ヴィンテージマンションのように古いことが逆に人気を呼ぶことがありますが、中古マンションを買うことの抵抗感の1つに「内装が古くて嫌だ。」ということがあります。

どうせなら、自分のスタイルに合わせて思っ切りリノベーションをして、全く新しくしたいものです。
ヴィンテージマンションとは

経済的なこと考えると、中古マンションを購入して表面的にリフォームをかけることが最もコストを削減できます。

しかし、表層リフォームだけでは古くなった中古マンション内部の給排水管の交換ができず、将来発生する可能性がある水漏れ対策ができません。
表面的なリフォームだけでは、せっかく初期コストをおさえて中古マンションを購入しても、後で水漏れが発生し階下の住人への賠償等で余計なコストがかかる可能性があります。
将来発生する水漏れの際に給排水管を交換することを考えれば、中古マンションを購入した際にリノベーションで大体的に改装した方が結果的にお得です。

給水管のリスクいつては「中古マンションを買ってリフォームする前に知るべきたった1つのこと」も参考にしてください。

何よりも、大きな金額が動くマイホーム購入なのですから、ワクワクする家を手に入れたいものです。

リノベーションなら、自分オリジナルの間取りとデザイン、新築以上の充実したキッチン、バス、トイレで中身を充実させることができます。

以下は、古い状態からスケルトンにし、全く新しく内装を生まれ変わらせる一例です。
武蔵浦和の図面

武蔵浦和の写真

他の事例もご参考にしてください。

4ローンは使えるのか

中古マンションxリノベーションは、通常通りの住宅ローンを組むことが可能です。
以前は、リノベーション部分は「リフォームローン」と言って全体のローン金額にも制限があり、期間も短く、金利も高いという状況でした。
しかし、近年の中古マンションを購入してリノベーションをするという需要の増加に、金融機関も対応できるところが多くなってきております。
日本全体で、今後もこのような流れが加速していくものと思われます。

ローンに関して、こちらの「迷わないリノベーションローンの選び方とオススメ銀行5選」をご参考にしてください。
自分にとって最適なローンを組むことができる金融機関を見つけることができます。
高橋邸のリビング

5住宅ローン減税について

中古マンション購入資金およびリノベーション資金のローンは減税対象です。

ローン控除の残高の上限は4,000万円です。
10年間最大で400万円の控除を受けることが可能です。

5-1中古マンションの住宅ローン減税の条件

・築25年以内の建物であること(それ以上であれば一定の耐震基準をクリアしているという耐震基準適合証明書が発行できる建物であること)
・生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でないこと。
・贈与による取得でないこと。

より詳しくは、【買う前必読】中古マンションの住宅ローン控除に縛られない買い方をご覧ください。

岩波邸のリビング

5-2リノベーションの住宅ローン減税の条件

・増改築等工事証明書が発行できるもの。
 こちらはリノベーションを行った会社か、専門の審査会社に依頼して発行してもらうことが可能です。

詳しくはこちらの「リノベーションやリフォームに使える補助金や減税の種類」もご参考にしてください。

6自分にあったリノベーション会社の選び方

以上のように、中古マンションを購入して、リノベーションを行うという手法は、経済的にも内装の充実度からしても理にかなった家の買い方です。

しかし、どういうマンションを購入するべきなのか?きちんと予算内でリノベーションできるのか?自分の思いをちゃんと実現してくれる設計士なのか?
まだまだ不安な要素があると思います。

中古マンションxリノベーションを検討したいなと思った方は、こちらの「あなたにピッタリのリノベーション会社の選び方がわかる6つの手順」の記事を参考にしてください。

こちらの記事を読むことによって、リノベーション業界の全体像を把握することができ、自分の思いを実現することができるリノベーション会社に出会えるはずです。
古淵リノベ事例

まとめ

・時代の流れとして、中古マンションの購入者が新築マンション購入者より多くなるのは自然です。
・中古マンションの古さは不安になる要因になります。
 耐用年数は管理状態が良ければ問題ないですが、耐震に関しては自身の予算とのバランスを鑑み、経済的リスクと物理的リスクのどちらが危険か判断しましょう。
・リノベーションにより、オリジナルな空間作りをし、毎日が楽しくなるような部屋作りをしましょう。
・中古マンションxリノベーションのローンは充実してきてます。またローン減税も受ける事が可能です。
・リノベーション会社ごとに特色が様々です。
 自身にあったリノベーション会社の選び方を理解することができれば、自分の思いを実現することができるでしょう。

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