東京で家購入。理想の選択肢が中古リノベである理由

東京で家購入。現実的な選択肢が中古リノベである理由

実は、首都圏に住んでいる多くの子育て世代にとって、中古マンションを購入してリノベーションすることが理想的だと言えます。なぜなら、日本において、関東のみ、家の買い方が異なってくるからです。それについて、一戸建て、新築マンション、寿命や建替え、資産価値や、ローン支払い、幸福度や価値観など、様々な面から解説していきます。

1.なんでマンション?一戸建ては?

 新築一戸建て住宅平均価格

まず、都内の一戸建ての平均価格から見ていきましょう。

上のグラフは東京カンテイの「新築一戸建て住宅平均価格(2018年1月17日)」です。このグラフによると、2017年12月の東京の一戸建ての平均金額は4465万円となっています。ただし、あくまで平均価格であり、一般的に、住みたいと思うようなエリアはこの金額を当然超えてきます。千代田区などは1億円近くの値がついています。

一方、地方都市圏は東京都の平均を大きく下回っています。福岡などは東京都の半額程度となっています。この価格差から、地方や田舎ほど一戸建てが建てやすい環境であることがわかります。

また、「東京の平均年収で買える家は、2900万円まで!?」にある通り、4人家族で子供2人を大学まで通わせ、各種保険料や老後資金までを計算に入れた場合、2900万円が、住まいに使える金額と計算できます。実際には、金利が足されるので、もう少し金額は下がります。

この金額を超えて住まいを購入した場合、老後資金、生活費、学費等に充てるはずの予算を住まい購入に使ってしまっている可能性が非常に高いと言えます。

ただし、地方での一戸建ての購入の場合、大幅な金額増はない可能性が高いため、奥さんがパートに出たり共働きをすることでカバーできる範囲と言えます。

小さい頃を一戸建ての環境で暮らして上京した方にとっては、一戸建てへの愛着が強いと思いますが、金額面を考慮すると、多くの子育て世代にとって、東京近郊で一戸建てを購入することは、かなりリスクが高いと言えます。

東京近郊の一戸建てについてのまとめ

  • 東京を含む近郊は地方と比べ、価格が異常に高い傾向がある。
  • 地方は一戸建てを購入しやすい環境にある。
  • 平均的な収入を得ている人たちと一戸建てを供給する不動産会社との間でギャップが出ている。
  • 生涯年収から逆算すると、平均的な収入を得ている多くの人にとって、一戸建てはリスクが高い。

次に、新築マンションについて見てみましょう。

2.なんで中古マンション?新築は?

新築中古価格平均

一戸建ては金額的にリスクがある。なら新築マンションはどうなの?

上のグラフは、東京カンテイマンションデータ白書2017の中で発表されている、首都圏で販売されている新築マンションと中古マンションの平均価格で、2017年、新築平均価格は5544万円、中古平均価格は3257万円です。

グラフの通り、新築マンションも金額面でかなりオーバーしています。むしろ、一戸建てを超えています。

新築マンションには、そもそも建っていた建物の解体費や土地をならす費用、広告費や営業マンのインセンティブなど、マンションの価値とは直接関係ない費用が乗っているケースが多いため、中古マンションとの価格差もかなりのものになっています。また、一部のマンションは高所得者層を狙ったステータス的価格のものがあり、平均価格がつり上がっているとも考えられます。

そして、このグラフの中古マンションは、築浅の中古マンションも含まれている金額です。次は、築21年〜25年、ファミリー層に人気の70㎡に絞った新築マンションと中古マンションの価格差を見てみましょう。

首都圏マンション新築と中古の価格推移

倍以上の価格差となっていることがわかります。中古の価格は2300万円前後。本当に倍の価値が新築マンションにあるのかどうかはさておき、築20年以降の中古マンションに絞った理由がちゃんとあります。

それは、資産価値、メンテナンスという2つの点で大きなメリットが築20年以降の中古マンションにはあるからです。次項では、新築マンションも含めたこの2つの点についてご説明します。

3.新築2つのリスク、中古2つのメリット

一戸建ても新築マンションも、価格的に現実的ではないということがわかってきました。

では、中古マンションは実際どうなのか?ここでは、あまり知られていない中古マンションの2つの大きなメリットについて、新築マンションと比較しながら見ていきたいと思います。

先ほど、2つのメリットが築20年以降の中古マンションにはあるとお伝えしました。これは、新築マンションに2つのリスクがあると言えるものでもあります。

それが、【資産価値的リスク】【メンテナンスリスク】という2つです。まずは資産価値について見ていきます。

3-1.新築の資産価値的リスク

物件価格の推移
 上のグラフは、東京カンテイによる、新築マンションがどのように価格下落をしていくか、についてのものです。新築当初から約20年前後かけて価格が下がり、その後は不動産業界の相場金額で上下しています。

このグラフから分かる通り、新築マンションを購入して途中で何かしらの理由で売ろうとすると、よほど土地の値段が上がっていない限りは、物件を手放してもローンだけ残ってしまいます。この場合、新たな住まいの賃貸料と住宅ローンの二重支払いに陥ることもあり、かなりリスクが高いといえます。

不動産競売

よほどのことがない限り、住んでる物件を売るなんてことにはならないだろう?

と多くの方が考えます。しかし、上のグラフの不動産競売流通協会の2017年データによると、マンションと一戸建て合わせて年間20,000件以上が何かしらの理由によって、自分たちの住まいが競売にかけられる状態になっています。完全にローンの支払いが滞り、銀行が介入しているのが20,000件ということは、予備群はかなりの数になります。

こうした理由から、20年前後経過した中古マンションの方が購入時との差額が生まれにくくリスクが低いと言えます。また、支払える金額から住宅を購入することの大事さがわかります。これが、1つ目の資産的リスクです。

次は、新築マンションのもうひとつのリスクに触れていきます。

3-2.新築のメンテナンスリスク

マンションはどのように脆くなっていくかご存知ですか?

マンションの構造は鉄筋コンクリートです。そして、マンションが脆くなっていく過程は、外壁の隙間や屋上やバルコニーの隙間から水分や空気がコンクリートに触れ、元々アルカリ性だったコンクリートが中性に傾き、コンクリートに接している中の鉄筋までがサビ(酸化)ていくというものです。

鉄筋コンクリート

これを防ぐ為に、10年〜15年の期間で、マンションでは、大規模修繕工事というものを計画し実行します。修繕積立金というのは、この工事をするためのお金です。

では新築マンションの場合はというと、これから管理がスタートします。しかも、多くの新築マンションの場合、最初の修繕積立金を安く広告に載せています。そして、実際に大規模修繕工事がしっかり行われるかどうかわかるのは、10年〜15年先です。そういった意味でも、築20年前後の中古マンションは、大規模修繕工事を行っているかどうか、履歴で確認することができ、安心できます。

今日の新築マンションも15年経てば中古マンション。長期的な安全という面でも、ちゃんと管理されてきた中古マンションの方がリスクは低いと言えます。ドラフト1位の新人と20年のベテラン選手への信頼感に近いかもしれません。

以上2つのリスクから、中古マンションの中でも、価格が安定し、修繕履歴が確認できる築20年前後の物件をお勧めしています。

新築マンションについてのまとめ

  • 東京近郊では、一戸建てを超える平均価格が新築マンションについている。
  • 一戸建てと同じく、予算的リスクが高い。
  • マンションは20年程度かけて値下がりする。途中で売却する場合、ローンだけが残るリスクがある。
  • ローン支払いが滞り、実際に、競売にかけられている物件が年間20,000件存在し、予備軍は何倍にもなる。
  • マンションの将来性、安全性は大規模修繕工事の計画を含む、管理にかかっている。
  • 新築マンションは、どう管理されるか、大規模修繕工事が実際に行われるかは10年〜15年後にわかる。

でも、マンションの寿命は、そんなに長く持つのだろうか?自分たちより長持ちするのかという点に関して、次項でお伝えします。

 

4.寿命や耐震、マンションの最後については?

建物寿命の参考資料

いくら新築マンションに比べて価格が安いと言われても、何年住めるのかという問題があります。ここでは、マンションの寿命、耐震、マンションの最後はどうなるか?についてお伝えしていきます。

4-1.寿命

詳しくは、中古マンションは何年住める?「寿命と建て替え」3つのポイントでお伝えしていますが、国土交通省がまとめた資料「RC造(コンクリート造)の寿命に係る既往の研究例」のなかで紹介されている資料により、十分に100年以上の耐久性があると考えられています。

また、技術の発展もしており、劣化していた箇所の鉄筋の張り替え、フレッシュコンクリートの注入や表面にポリマーセメントモルタルを塗布をして、実際に、築80年の鉄筋コンクリート造をリノベーションした結果、寿命は60年程度プラスされ、築140年まで伸長すると認定されたケースも出始めています。

では仮に、35歳の男性が35年の中古マンションを購入した場合を考えてみましょう。

男性の平均寿命は、厚生労働省の調査によると「80.98歳」。約81歳。現在35歳の男性なら残りの寿命は【46年】です。仮に中古マンションの物理的寿命を100年とします。築35年の中古マンションを購入した場合、残りの物理的寿命は【65年】です。19年ほど、中古マンションの方が長生きであることがわかります。

次に、マンションの耐震についてです。

4-2.耐震

宮城県地震データ

上のグラフは、東京カンテイによる「東日本大震災 宮城県マンション被害状況報告」による宮城県の新耐震基準マンションと旧耐震基準マンションの被害状況を数値化したものです。

これを見ると、新耐震基準の88%は、ほぼ被害はなく、大破や中破ではそれほどの差はなく、また、新耐震と旧耐震での差というよりも、地盤の固さや土地の形状が影響を及ぼしているエリアもあると書かれています。それでも、被害無や、軽微の比率は若干新耐震基準が上回ります。2018年現在の場合、築30年のマンションは新耐震基準といえます。また、新耐震基準は、

◆中地震(震度5強程度)で構造体にダメージを負わない
◆大地震(震度6~7程度)で倒壊しない

というものです。ただし、マンションの強度は先にお伝えした通り、管理状態によって上下します。耐震基準のみではなく、管理状態まで確認するようにしましょう。

最後に、マンションの終わり方についてです。

4-3.マンションの終わり方

マンションの最後は、次のいずれかの選択肢となることが多いようです。

1:建替
2:更地後に売却して残ったお金を分配
3:企業などに売却して企業が別の用途として再利用
4:放置

しかし、どれも住人の経済的メリットがなければ合意形成は難しいです。そのため放置が多くなると言われています。いわゆる「空き家」です。需要のあるエリアでなければ買い手は見つかりにくく、空き家として放置されます。

いずれにせよ、リスクを小さくするためには「需要のあるエリアの建物を選ぶ」ことがポイントです。

“寿命、耐震、終わり方についてのまとめ”

  • 鉄筋コンクリートのマンションは100年以上の耐久性がある。
  • 技術の進歩により、マンション寿命が60年増加した事例もある。
  • 人間とマンションが同年齢ならマンションの方が長生き。
  • 新耐震基準の88%が大地震で「被害無し」か「軽微」。選ぶなら築30年程度まで。
  • 耐震性は基準も大事だが、地盤なども影響してくる。また、管理が大事。
  • マンションの最後をしっかりしたいなら、需要のあるエリア選びが大事。

次項では、中古マンションを購入してリノベーションをする理由についてご説明します。

5.なんでリノベーションをするの?

古河のリノベーション事例

ここまで、一戸建てや新築マンションと中古マンションの比較や、耐震、寿命についてお伝えしてきました。中古マンションの価格が他に比べて安く、無理な価格のものを購入するとリスクが高いこと。また、寿命や耐震性についても管理状態が大切であることが、なんとなくわかってきたかと思います。

しかし、中古マンションのメリットがいかに多くあろうが、大きな問題があります。それは、住んでも楽しくないという点です。

他の家の買い方に比べ安価と言っても何千万円もの買い物です。ローンについても、基本的には35年程度組む必要が出てきます。にも関わらず、築20年〜30年の物件の内装は、一生に一度の割に、あまりにも簡素です。

そもそも住まいの購入は、今よりも幸せになるために検討しているはずです。それは、家賃を払いたくないという金額的な面もあれば、利便性や愛着、開放的に気持ちよく暮らしたいといった面もあります。

そういった問題を解決するためにリノベーションという手段が取られています。

武蔵浦和の写真

リノベーションは、専有部を一度全て解体し、コンクリートの箱の状態に戻します。そこから、設計士と一緒に間取りや、お風呂のサイズ、入れるキッチンの種類や、ドアノブ、スイッチやコンセントなどの細かい部分まで決めていきます。

自分たちのライフスタイルに合った間取り、自分たちが気に入ったお風呂やキッチン、設計に携わることで、住まいに愛着を持つこともできます。

費用についても、70㎡なら840万円程度から行うことができ、新築マンションとの差額を考えても、かなり割安で済ませることがきます。詳しくはリノベーション事例を価格順で比較!月々の支払額も大公開をご確認ください。意外に知られていないことですが、自分たちでお風呂やキッチンを選べるのは、一戸建ての注文住宅かリノベーションだけです。

また、新築マンションのモデルルームに何度か行った家族が結局リノベーションを選ぶ理由として多いのが、どの新築マンションの間取りも同じようなもので、素材も雰囲気も似てるというものです。時代として、周りと同じかそれ以上のものを求める人よりも、自分たち独自のものを求める人が増えてきているのかもしれません。 

6.まとめ

幸せ

・東京の一戸建ての平均価格は4465万円
・首都圏新築マンションの平均価格は5544万円
・平均年収で買える家は2900万円まで
・築21〜25年(70㎡)に絞った場合の新築マンションと中古マンションの価格差は倍程度
・新築マンションには資産性とメンテナンスの2つのリスクがある

・マンションの安全性や耐震は管理状態にある
・中古は安価だが、楽しめない、幸せを感じにくいからリノベーションで理想の住まいに

以上をふまえた上で、自分たちはいつ住まいを買うべきかなど、タイミングを確認してみましょう。その場合はこちらの記事を参考にしてみてください。

中古マンションの買い時がわかる「たった1つの真実」とは?

【自分版】家の購入6つのタイミング!ベストな時期はいつ?

7.おまけ【前大統領ムヒカ氏の言葉】

ウルグアイ国旗

ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領をご存知でしょうか?

ムヒカ前大統領は、大統領時代、収入のおよそ8割を寄付し、質素な農場で暮らしていたことから「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれていました。また、国民の誰からも“ぺぺ”と呼ばれて慕われ、愛されてきました。

現代の消費社会を痛烈に批判し「私たちは発展するために生まれてきたわけではありません。幸せになるために地球にやってき来たのです。」と訴えたスピーチは動画になり絵本になり、その後も世界でひろがっています。

そんな彼の言葉から、「人間の幸せとは何か。」について抜粋したいと思います。

「ハイパー消費社会を続けるためには、商品の寿命を縮めてできるだけ多く売らなければなりません。10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会なのです。長持ちする電球は作ってはいけないのです。もっと働くため、もっと売るためにの使い捨て社会なのです。」

「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、限りなく多くを必要とし、もっともっとと欲しがることである」

「人間は必要なものを得るために頑張らなきゃいけないときもある。けれど必要以上のモノはいらない。幸せな人生を送るには重荷を背負ってはならないと思うんだ。」

「幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ。幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。物は幸せにしてくれない。幸せにしてくれるのは生き物なんだ。」

普段の生活や考え方、住まいの購入についてなど、ぜひ取り入れてみてください。

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